トクホの伊右衛門特茶を飲んでみた
サントリーが、ついに伊右衛門でトクホ!
その名も「伊右衛門特茶」。
花王ヘルシアが切り開いたお茶系トクホ。黒烏龍茶で参戦したサントリー。2006年のことでした。以来7年もかかったのは、トクホならではの効果・効能を実証するためか。
だいたいこの手の「痩せる系トクホ」は、おなかが緩くなることで痩せるという感があるので、最近は飲まなくなりました。伊右衛門特茶はどうなのか。
飲んでみると、
かなり渋い!
子供はまず受け付けない渋さ。でも、オジサンには心地よい。いかにも健康になりそう。腹の肉が減ることに直結する印象はないですが、黒烏龍茶より、何かに効きそうな味です。
伊右衛門特茶のウリは「ケルセチン配糖体」というポリフェノールの一種。玉ねぎやリンゴにも多く含まれるそうです。だったら、玉ねぎやリンゴをせっせと食べれば痩せるということか?
特茶には、玉ねぎ2~3個分のケルセチン配糖体が含まれるそうですが、玉ねぎをこれだけ食べるのは、なかなか億劫ですな。
この伊右衛門特茶、最大のポイントは味ではない。失礼ながら、初めて聞くカタカナの成分でもない。
それは500mlPETで発売してきたこと。
花王ヘルシアは350ml。それで168円(ローソンにて)。
一方の伊右衛門特茶は500mlで178円。計算するまでもなく、特茶の方が割安感がある。
実際に2つの商品を並べてみれば、こういうことになります。
並べてみたけれど、実際に店頭でこのように並ぶことはない。その理由はコンビニのことに、少し明るければわかること。
そう、そもそも350mlPETと500mlPETは棚が違う。だから上の画像のように並ぶことは、普通のコンビニではまずありえない。
トクホ系には地道ながら、緑茶のトップブランド伊藤園のカテキン緑茶がある。これにサントリーの黒烏龍茶もありますが、いずれも350mlPET。
伊右衛門特茶を買ったローソンでは、トクホ系350mlPETが1箇所に寄せられていました。ノーマル350mlPET緑茶とは別のところに。
つまり、伊右衛門特茶は、ヘルシア緑茶の最大のライバルながら、正面切って戦うことはありそうでない。
サントリーとすれば、ノーマル伊右衛門とのカニバリが憂慮されますが、長い目で見れば、ヘルシアのシェアをジワジワ奪っていくのではないでしょうか。
サントリーが伊右衛門で仕掛けた戦争は、戦争のようで戦争ではない。ある意味では、「戦わずして勝つ」という、孫子の兵法やクラウゼヴィッツのような、ちょっと珍しい戦いになりそうです。
2015/09/21