「君の名は。」の想定外ヒットでわかったこと

ついに邦画歴代3位に

ついに「もののけ姫」を抜きました。

161130-2

(クリックで別画面拡大)

『ハウル』は抜いてもいいけど、『もののけ』は抜かないで欲しかった。

そんな声がネットにありました。同感です。その理由は後ほど。

クローズアップ現代+で特集が組まれるほどのヒットとなった映画「君の名は。」。

想定外!?「君の名は。」メガヒットの謎 - NHK クローズアップ現代+

放送は見ませんでしたが、結構力の入った取材だったようです。中高年層にわざわざ試写して、その感想をとるということまでしております。
もっとも、主題歌を歌ったラッドウィンプス(RADWIMPS)が紅白に出場するからということも、番組予算増額の要因ではないかと、ゲスは勘繰るのでありますが。
もっとも、下記のような記事も出ておりますので、あながち下衆の勘繰りとは限りません。

紅白初出場のRADWIMPSが音楽番組で「君の名は。」劇中歌を封印して批判殺到! | アサ芸プラス

穏やかながらまだ伸びる興収

ここで何度も取り上げてきましたが、先週末の分を含めた興収成績です。「シン・ゴジラ」は、遠く離されてしまいました。

161130-3

(クリックで別画面拡大)

週ごとの観客動員数の変化を見てみました。

161130-4

(クリックで別画面拡大)

このかたちは、イノベーター理論というより、やはりロングテール。クリスマスから年末年始にかけて、このグラフが再び上向くことはあるのか。紅白で話題となれば、その可能性は十分にあります。

口コミの勝利ということは

クローズアップ現代の分析を待つまでもなく、「君の名は。」の大ヒットは口コミの力によるものということは、以前からありましたし、自分もそう思っております。

「君の名は。」のマーケティング的考察 - とみざわのマーケティング入門

人口に膾炙したのは、「作画のリアルさ」「練られた構成(スピード感)」「男女入れ替わり」「夢と現実」ということも間違いないでしょう。
世代を超えるのも、過去の数多のヒット作品と同じで珍しいことではありません。「およげたいやきくん」「だんご3兄弟」。いずれも子供番組から、日本の歌謡史に残る歴史的大ヒット曲となりました。

16113005

想定外に大ヒットした要因がここまで並べられても、何の違和感もありません。

もののけは抜いちゃダメ、ハウルはいい

冒頭に書いた「『ハウル』は抜いてもいいけど、『もののけ』は抜かないで欲しかった」という意見を、改めて考えてみます。

「もののけ姫」は、ジブリとしての最初の大ヒットでした。

16113006

(クリックで別画面拡大)

声優は、石田ゆり子、田中裕子、小林薫など。徳間書店、日本テレビ、電通というトリオは、「もののけ姫」から。

もののけ姫 - Wikipedia

この前作の「耳をすませば」までは、電通ではなく博報堂でした。

一方、「ハウルの動く城」には、このトリオに、ディズニーが加わっています。あと三菱商事も。そしてもちろんメインの声優は木村拓哉。

ハウルの動く城 - Wikipedia

こうなると、オトナの事情ばかりが先に立ち、プロモーションも押しつけがましいものになる。当然それを忌避する人が出てくる。

「もののけ姫」の想定外の大ヒットには、観客をはじめとしたファンの後押しがあった。自分たちも大ヒットに関わったという自負がある。
でも、「ハウル」はマスコミの大ブロモーションによって動員に結びついただけ。自分たちとは関係ない。
「ハウルはいいけど、もののけは抜いちゃダメ」というのは、どちらも同じような興行成績ながら、ヒット作品に対する繊細なファン心理をついた言葉だと思います。

そして、「口コミ」と簡単に言いますが、現代の想定外の大ヒットは、リアルな口コミだけでなく、「ネット書き込み」が加速させる要因であることは今さらわかりきったこと。
昭和以来のマスプロモーションの限界を、改めて露呈したのではないかというのが、今回の結論なのであります。

Google AdSense2

Google AdSense

   

 - 日記 , , , ,