生麺タイプ袋麺は正麺とラ王で安定期へ

マルちゃん正麺が切り開いた市場

2011年11月発売のマルちゃん正麺。

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「おいしい袋麺」という言い方をしてまいりましたが、厳密にいうと、

油揚げ麺でもノンフライ麺でもない、新タイプの麺

ということになります。油揚げ麺とノンフライ麺の違いは、明星食品のサイトにあります。

「油揚げ麺」と「ノンフライ麺」 : 明星食品

正麺はこのどちらにも属さない。それは一度食べればわかる味だった。だから売れた。インスタント麺業界40年の歴史を変えたブランドです。

ただ、もはやさしたる話題もならないということは、それだけ市場が安定してきたこと。ということは、業界内部では密かに、けれどとても大きな動きがあったということ。調べてみて驚きました。

終売となっていた2社3ブランド

買い物に行ったスーパーで、正麺の新製品「つけ麺魚介醤油豚骨」の新製品を見かけ、それと同時に「そういえばサッポロ一番頂や明星究麺はどうしたのかな……」と。

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サッポロ一番「麺の力」は、一足先に終売となっていたのは気づいておりました。「頂」とダブルブランドは効率が悪すぎます。

店頭にないけれども、取り扱いがないだけということはある。サンヨー食品、明星食品のそれぞれのサイトを見ると、「頂」も「究麺」も掲載されていない。念のため、それぞれの会社に確認をとりました。
「頂」は2015年末あたりをもって終売。「究麺」はそれから1年前の2014年秋口に終売となっておりました。

マーケットライフサイクルの転換点

いつかちゃんとまとめようと思っていながら、ずっと先延ばしになっている「マーケットライフサイクル理論」。
「プロダクトライフサイクル理論」は1つの製品の寿命を考えるもの。しかし、昨今はサイクルに乗る前に消えていく製品も多い。でも何らかのサイクルはある。ならば、市場のサイクルを考えればよいのではということで研究しはじめたのは、もう10年以上前。
考え方は、製品多様性軸と需要特性軸の2軸でできる4つの期、開拓期・参入期・淘汰期・安定期を時計回りにまわるように市場は変化する。

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先延ばしにせざるを得なかった理由は、研究対象となる市場の変化がなかなか見えないから。
でもここにきて「生麺タイプ袋麺市場」は大きな変化があった。まとめてみました。

生麺タイプ袋麺市場の変化

2011年、マルちゃん正麺が登場以来の、同タイプ袋麺の参入企業数、アイテム数の変化は次のようなグラフで表される。

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アイテム数そのものは、2013年秋あたりから15から20前後で変わらない。しかし、現時点(2016年春)において、製品を発売しているのはマルちゃん(東洋水産)と日清だけに絞られた。

マーケットライフサイクルに当てはめると、このようなことになります。

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「参入期」は日清ラ王が袋麺タイプを投入した2012年8月に始まり、サッポロ一番麺の力が終売した2014年秋に「淘汰期」に移った。

現時点は「安定期」に入ったと考えてよいけれど、実際にはまだマルちゃん正麺も、日清ラ王も新製品を投入しています。
ただ袋麺のバラエティは自ずと限界がある。醤油、味噌、塩、豚骨、さらにつけ麺など、すでに主だったアイテムは発売した。今後はアイテムのリニューアルを繰り返されるはず。

一方、「袋麺市場全体」を鑑みれば、サンヨー食品が「サッポロ一番ブランド」に再度注力し、日清は傘下の明星「チャルメラ」のバラエティ展開で応戦。「生麺タイプの袋麺」は、袋麺市場での戦いに勝ち残った数アイテムに絞られることになり、その時が本格的な「安定期」ということになるのでしょう。

正麺とラ王がアイテム数を絞るのは、まだ少し時間がかかるでしょうが、マーケットライフサイクルのステージ(期)の変化が明確にわかった最初の例として記憶しておきたいものです。

 

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