アサヒ ザ・ドリームは売れるのか

7年ぶりの定番ライン

アサヒビールが発表した新商品「ザ・ドリーム」。名前からして気合いが入っております。

ニュースリリース 2016年1月6日|アサヒビール

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(画像は公式サイトより)

テレビCMには、話題の五郎丸選手を起用。このあたりにもアサヒの本気度がうかがえます。

昨年、キリンが久々に前年比プラスで終え、サントリーがモルツを復活させた中、アサヒの販売はマイナス2%に終わった。スーパードライの一本足打法にも限界がある。ましてや、酒税改正により、新ジャンル、発泡酒などとの価格面による差別化が事実上なくなる時を見据えたら、ビールの定番ラインを強化せねばならないのは当然だったか。

コクキレビール時代のロゴ

マスコミが取り上げたパッケージの写真を見て、「懐かしい!」と思った人は50代以上か。

アサヒ、7年ぶり新ビール 「ザ・ドリーム」  :日本経済新聞

シェア10%をついに割り込み、窮地に追い込まれたアサヒビールが、新経営陣の下、企業ロゴも変更したのは、ちょうど30年前のことだった。
それとともに発売したのが、いわゆる「コクキレビール」。スーパードライ発売の前年のことです。
テレビCMには、当時全盛といってよかったジャンボ尾崎と青木功を起用して話題となった。

若いお二人……

従前のロゴは、その名のとおり「朝日」があったのだけど、新ロゴは社名だけの「Asahi」に。朝日マークを消そうという声と、残してくれという声が相まって、Asahiロゴの背景にうっすらと朝日が残るという着地点になったことは、居酒屋で蘊蓄としてしばしば語られたものでした。

そのロゴを復活させた意味はどこにあるのか。

スーパードライ頼みからの脱却

上記日経の記事は、かなり中立的に書いている印象。特にこの部分は、スーパードライによってシェアトップを勝ち得たアサヒ永遠の課題。

昨年までスーパードライの派生商品を投入。シリーズでブランド力を高める戦略だった。スーパードライはアサヒビールの売上高の過半を占める屋台骨だが、ピークの5割強に販売は落ち込んでいる。新ブランドを「一本足打法」を補う商品に育てる考え。早期に400万ケース(1ケースは大瓶20本換算)の販売をめざす。
日本経済新聞紙面より)

たしかに昨年まで投入された商品は、いずれも大きく「Asahi」のロゴが配されていた。

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スーパードライのブランド資産を、最大限有効活用した戦略であり、これは日清カップヌードルと同じやり方。

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ただ、それももう限界。日清には、ラ王やどん兵衛など二の矢三の矢があるけれど、アサヒにはない。
とはいえ、商品ブランドだけで勝負するには、定番ラインとしてはリスクがありすぎる。
サントリーがモルツブランドを復活させたのと同じように、アサヒは30年前の企業ロゴの登場としたのでしょう。

定番ラインの高機能ビール

「コクキレ」という言葉もアサヒならでは。それにプラスこの商品は「糖質50%オフ」を売りにしている。

緑缶である「アサヒロイヤルラベル」は、セブン-イレブン限定商品。こちらは糖質40%オフ。

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浜松のセブンで買おうとした際、店長に「ビールで糖質オフは初めてらしいですよ」と言われたことを思い出します。

セブンに行く機会があれば、かなりの頻度で買っていて、うちのカミさんも「これは好き」と言っておりました。おそらく評判はよかったのでしょう。だから「ザ・ドリーム」は、このロイヤルラベルをアレンジしたものではないかと推測しております。

高機能ビールは、サッポロが税率が微妙な商品を投入し、追徴課税されそうになったりしたけれど、あれはビールではなかった。アサヒとしては、健康面に訴及できる定番ラインのビールで、他社に先んじたいところ。ただそれは、はたして可能なのか。

味よりもパッケージ

問題はスーパードライとのカニバリを、どれだけ抑えられるかにあることは当然。日経も、下記の文章で記事をしめています。

ただ、新ブランドがスーパードライの売上高を奪う懸念もある。ザ・モルツを投入したサントリーも高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ」の売り上げを一時落とした。ブランドを磨いてきたスーパードライとは異なる価値を消費者にいかに訴えるかが課題になる。
日本経済新聞紙面より)

3月下旬発売なので、もちろん味はまだわからない。注目はやはりパッケージか。

赤いパッケージのビールは、エビスやプレモルにあるけれど、いずれもメイン商品ではなく派生商品。店頭で注目を集めることは間違いない。
その時、ビールユーザーはアサヒの商品として注目するのか。そしてスーパードライと別物と考えてくれるのか。さらにそれは果たして「ザ・ドリーム」にとってよいことなのか。この判断は非常に難しい。

目標は400万ケースと控えめですが、他社ユーザーからぶんどってこないといけないという重すぎる課題を背負って船出する「ザ・ドリーム」。
まずは「五郎丸のザ・ドリーム」というイメージ戦略で、どれだけファーストユーザーを確保できるかにかかっているでしょう。3月末の時点で、五郎丸効果が残っていれば、好調なスタートを切る可能性は大。しかし、飽きられていたら……。

アサヒビールとしては、発売まで、五郎丸選手をマスコミに露出させすぎないようすべきだと思います。

 

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      2016/03/22

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