川崎大師の露店研究
大師様に御礼参り
今年も行って参りました。
川崎大師は弘法大師様をお祀りしている。超能力者だったという説もあるくらいの大師様ですから、霊験あらたか、万能ではありますが、特に交通関係に強い。浜松に時ならぬ雪が降った際、愛車バモスがスリップし、走馬灯が頭をよぎる中、無傷で助かったのは、間違いなく大師様のおかげと強く信じております。
なので、毎年交通安全の御守は大師様でということにしております。
露天商次のブームはこれだ
初詣で多くの人を集めるところは、どこもそうだと思いますが、川崎大師も京急線駅からの参道の両脇を露店が連なっている。
露天商、つまりテキ屋の方々は、伝統を守りつつ、新しいウレ線をいち早く取り入れるマーケティングに長けた方々ともいえる。
今年、「おっ!」と思わせたのは、こちらです。
「ツムツム」ですよ。ぬいぐるみを販売しておりました。
また、ついにこんなのも登場しておりました。
焼かれるピカチュウ。いや「ピカチュー」。「ドラえもん焼き」はすでにあり、さほどの違和感を憶えませんが、「ピカチュー焼き」というネーミングには、どこか殺伐としたものを感じます。
クロワッサン系菓子類のブーム
キャラに頼らないところでは、クロワッサン系が目立ちました。
単なる「たい焼き」では、もう注目されない。クロワッサンを絡めることは、たこ焼きの「銀だこ」でも売っております。
ザクザクとした歯ごたえが、この手の店では新鮮なのでしょう。シュークリームもザクザクを売り物にしておりました。
ありきたりではダメ!
テキ屋業界は、ある意味ではいろいろなところでつながっているのでしょうが、個々の店舗の売上は、もちろん当事者たちのフトコロに入る。その日の売上は大きい方がいいに決まっている。
競合だらけの中で商売をするのですから、参拝者たちの関心を引くためには、ありきたりではいけない。
そう考えれば、こうしたありきたりの店名ではイカンわけです。
「やきそば」「たこ焼き」「もつ煮込み」「お好み焼」。「ふーん」としか思われない。
プラスワンのベネフィット感を!
でも先を行く店は、そこから一歩進める。
単なる「たこ焼き」ではなく、「明石」という地域ブランド、もしくは「デカさ」を感じさせるワードをかぶせる。
お好み焼だったら、当然「広島風」でしょう。しかも「ジャンボ」「具だくさん」が後押ししてくれます。
焼きそばだったら、やはり「富士宮」は欠かせない。商標の問題はありますが、「横手」ももちろん視野に入ってまいります。
唐揚げも、「塩麹」とつければ、健康感がグッとアップするわけです。露店で売っているものといえば、カラダにいいはずがないという印象がある。でもそれを覆してくれる。われわれの購入動機に「言い訳」は重要なエッセンスです。
どうでしょう? たかが露店、されど露店。いろいろな問題も抱える業界ではありますが、しっかりとマーケティングしているという見方もできるわけです。初詣もじっくり観察すれば、マーケティング研究の場になるのであります。
2016/01/12