ザ・モルツに挽回策はあるのか?
サントリー期待の新製品(リニューアル品?)「ザ・モルツ」が売れていないらしい。
サントリー「ザ・モルツ」大失速!安売り・大宣伝でも売れない|inside Enterprise|ダイヤモンド・オンライン
本ブログでは、発表のあった7月と、発売時の9月に取り上げている。
サントリーモルツがザ・モルツで復活? | とみざわのロングセラー研究所(2015/07/02)
サントリー ザ・モルツのうまみとは | とみざわのロングセラー研究所(2015/09/09)
ブランド論としては、プレミアムラインと定番ラインの問題が大きいだろう。
アサヒスーパードライとドライプレミアム。エビスとサッポロ黒ラベル。そしてサントリープレミアムモルツとザ・モルツ。3社それぞれ関係は異なる。
絶好調だったプレモルの下位互換にしか見えないブランドを買う理由が、「うまみ」だけでは弱い。これが主因だろう。
また、発売時に書いた
なぜUMAMIでEXILE?
ということも、失速の要因だろう。
「うまみ」という言葉は、味の素社が長年かけて広めた第6の味覚。「昆布だし」に端を発するものであり、料理人をイメージさせる言葉なのに、大変失礼ながら、なぜヒゲにサングラスのアンちゃんたち(としか言いようがないタレント)を起用したのか。そこがプロモーションにおける最大の疑問。
「もう、ベンチマークする必要性はない。戦況は平常運転に戻った」とある競合メーカー幹部は言い切る。
別の競合メーカー幹部も、「鳴り物入りの新商品だっただけに、正直、ほっとしている」と、安堵した表情で本音を漏らす。
(上記ダイヤモンド・オンライン本文より)
ライバル社のこのコメントは真実だろう。
ローソンから移籍した新浪社長がリードしたといわれる「ザ・モルツ」。プレモルにも影響が出始めているとあっては、のっぴきならない事態。早急な挽回策を求められるが、期待されたメガブランドだったがゆえに、策は自ずと限られよう。
発売してすぐの段階では、絶対の禁じ手であるパッケージの変更、もしくは起用タレントの変更までありうるかもしれないと思うが、はたしてどうだろうか。
2015/12/25