描くということ
同窓会のハガキ
最近は母校の同窓会がやたら活発に。10年に一辺くらいしかやらないものだったのが、何やら毎年案内がくる。つい先日はこんなものが郵便受けに。
昼間、早慶戦を見て、その後宴会をやりましょうという企画。昨今はチケットも楽に確保できるから、こんなことも可能なのかも。
その一方、このデザインには、われわれ世代はなんとなく郷愁を覚える。応援部とおぼしき女子が、背を向けている。青い空に白い雲、そして飛行機雲。
ひとつは、故大滝詠一氏の大ヒット作「ナイアガラ・トライアングル」のレコードジャケット。
これを思い出しました。
もうひとつは、美少女を描かせたら世界一の江口寿史大先生。
背を向けた女の子の顔は見えませんが、そんな雰囲気も感じる。
われわれ世代の琴線に触れるデザインといえましょう。
江口寿史のライブスケッチ論
その江口寿史氏は、昨今活動を活発化しており、先日はこんなことをつぶやいておられました。
ライブスケッチは描かれた本人が喜んでくれて、その人のまわりの人10人が見て10人ともが「その人そのものだ」と感じ、かつ、江口寿史の絵になっている、以上のことがクリアできて初めて自分で「描けた」と思えるのだ。 これは昨日一番の一枚。 pic.twitter.com/uadNcYhH1l
— 江口寿史 (@Eguchinn) 2015, 9月 15
「ライブスケッチ」とは、有り体にいえば即席の似顔絵描きか。イベントで、ファンにそんなことをサクッとしてあげられるところが才能なのでしょうが、それに対する持論です。
要素は3つある。
●描かれた本人の納得感
●描かれた人の仲間の納得感
●江口寿史らしさが出ている
最初の2つはいいでしょう。本人は当然として、その人の顔をよく見ている友達から「似てる~!」と言われないような似顔絵では、プロとして失格ということです。
ただ、最後の1つは難しい。
「らしさ」
エンブレム問題もどうやら新しい出発をしたようで、今後の展開を見守ることに。
【五輪エンブレム見直し】準備会座長に東京芸大学長の宮田氏 - 産経ニュース
芸大学長が座長というところがポイントか。プロテニスプレーヤーの杉山愛さんが入っておりますが、それだけでなく、夏野剛さんは発信力があるし、
マラドーナ…、マラドーナ…、
マラドォナァァア~~~!!
の実況でも有名な元NHKスポーツアナの山本浩さんは、今は法政大学の学部長。そして「フェアプレー」に特に厳しいお方。それだけにおもしろい人選です。
撤回されたエンブレムは、結局どういう経緯でああいうデザインになったのか、真相は不透明なまま。ただ、つまるところ「らしさ」といえるオリジナリティが感じられなかったのでしょう。
これから決まる五輪エンブレムには、「らしさ」が感じられるのか。応募者も相当なプレッシャーがかかるでしょうけど、それを勝ち抜いて得られる果実はどれだけ大きいものとなるのか。傍観者としては、非常に楽しみであります。
2015/12/25