私の企画書
企画書に使えるこの1冊
企画書。これまでいったい何本書いてきたのか。
最初は苦労した記憶しかなかった。それにとってもとっても役立ったのが、この本だった。
擦り切れるほど読んだ……というより使い倒しました。といっても「マーケティング」の章ばかりでしたが、エッセンスが凝縮されているので、とても使いやすかった。
だから、ほぼすべてのビジネス書を「自炊」したけれど、当初買ったものは、「本」のカタチでいまだ残しております。
ホチキスかクリップか
企画書も気合いの入ったものであれば、バッチリ製本したり、大きめのバインダーで綴じたりもしますが、ちょっとした打ち合わせ程度のものだったら、そこまではしない。
自分の中では、こういうヒエラルキーにしております。
製本>バインダー>クリップ>ホチキス
日々の打ち合わせは、クリップかホチキス(正式名称ステープラー)。
綴じてしまうより、バラして見ることがありそうな場合はクリップ。エラい方が参加される時もクリップ。ホチキスは営業としては、やはり失礼な印象がまだまだあります。
ホチキスどめのこだわり
企画書の綴じ方として最低ラインのホチキス。ただそこに長年こだわっていることがあります。長年というのは、サラリーマンに成り立ての頃からだから、30年近くのこだわりです。
ホチキスどめする資料は、部数が多くなることがある。そうなると重ねた場合、針の部分が出っ張っているので、美しく重ならない。
これをいちいち潰す。これが自分のこだわり。
不退転の企画書
ホチキスの実務上最大の欠点は、差し替えができないこと。針を外せばできますが、穴が美しくない。
だから、ホチキスどめは不退転の決意でしなければならない。これが決して大げさなことではないのは、数多く企画書を書いている方ならお分かりいただけるでしょう。
そんな「不退転の企画書」を裏返し、ホチキスの丸みを1つずつ潰していく。その時は、プレゼンのシミュレーションを行う。「どんなリアクションがあるかな」「ここはツッコまれるのが確実だから何て返そうかな」と考える。ものの数分ではありますが、自分にとって重要な時間です。
通常はホチキスの反対側、普通は針を外すときに使う部分で押していく。サラリーマンの頃は面倒なので、最終的にそのためのトンカチを使ったりしていました。
験を担ぐ
大変重宝なホチキスですが、剥き出しの針ということもあり、前に書いたように失礼にあたると考える人もいる。その理由は、針で怪我をする可能性もあるから。その根拠となるのが、この丸い部分。
大事なクライアント様を怪我させてはいけない。最初はそんな思いからやっておりましたが、不思議なもので、いつしか、
これをやると受注できる
という思い込みに発展した。
具体的にどうだったか、もう思い出せません。ただ、いまだに続けているのだから、大型受注でももらったのかもしれません。イワシのアタマも、ホチキスの丸みも信心から。
スティーブ・ジョブズのようなカッコいいプレゼンテーション技術を身につけようと考えている人は多いはず。パワポのアニメーションやスピーチ能力を高めるだけでなく、ぜひともこうしたアナログのこだわりを持っていただきたいものであります。このようなこだわりを含めての「営業力」なのですから。