悩めるイオンはブランドの再構築が必須

雪国まいたけ極

この前、テレ東の大食い番組を見ていたら、これをカレーに入れて、食べてました。すんげー逸品だったんですね……。

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通常品の3倍。うーん……。ガンにより効果があるとか?

浜松で使うスーパーは、全部で4か所。その中で、これを売っているのはここだけ。

改装後のイオン市野

日本中のイオンの中でも、有数の広さを誇るイオン市野。

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1パック税込300円超の「まいたけ」を売っているのだから、ここは地域民にとって高級デパートなのかも。

「地域ナンバーワン店」という呼び方をすることがありますが、それは小売のイメージリーダーの責任を負わされることにもなる。安いばかりの品揃えでは、ナンバーワンとは思われない。だから300円の舞茸も置かざるをえない。

しかし生活レベルの高い層が、それほどいるわけではない。トライアルしてくれる人はいるかもしれないけれど、「舞茸は『雪国まいたけ極』以外買わない!」という人は、そう多くはない。

東京だったら、成城石井や紀ノ国屋スーパーの位置づけ。ハイクラスのスーパーのイメージまで背負わされる。それがローカルイオンの宿命。

食品売場朝8時開店

イオンが苦しんでいる。

イオンは、なぜここまで苦戦しているのか | 世界の(ショーバイ)商売見聞録 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

3期連続の営業減益。しかも増益予想からの一転減益だから、本部の思惑と現場が乖離していることは明らか。

そんなイオンの食品売場が、開店時間を早めた。

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戦略として、これは正しい。

実際に暮らして、初めてわかったことですが、イオンは平日昼間も非常に客数が多い。
それも主婦や子供ばかりでない。お父ちゃんと思われる方たちもたくさんいる。

浜松は工場の街。9時~5時で働く人ばかりではない。自分が住むマンションの駐車場の状況から推察するに、「この人は夜勤かな…」という方は複数いる。

巨大すぎるがゆえ

食生活の乱れが指摘されることはあるけれど、夜勤明けの人にとって、朝、食べるごはんは、必ずしも「朝食」とは限らない。8時からの食事を「夕餉」のイメージで食べたい人もいるかもしれない(そして日中睡眠をとり、また夜勤に向かう)。

そんな生活サイクルの人もカバーするには、開店時間を早めるしかない。「食品売場8時開店」は、むしろ遅すぎる対応とすらいえる。

しかしそんな売場に、価格が通常の3倍もする舞茸まで並べなければいけない理由は、半径10km超といわれる巨大商圏を設定しているから。その範囲から客を呼び込むためには、当然巨大な店舗にしなければいけない。せせこましい食品スーパーのイメージでは、いざという時に客をさばききれない。
また、それだけの巨艦店となると、ライバルは同様のショッピングモールだけでなく、駅前型の百貨店も視野に入る。小奇麗なセレブを相手にする百貨店と似た品揃えもしないと、駅前から客を引っ張ってくることはできない。

その一方、普通の生活をしている消費者が食材調達のために、わざわざ車を30分走らせるのは週末のまとめ買いに絞られる。今日の夕飯の食材は近場のスーパーで調達する。一人暮らしであればコンビニでもいい。

「イオンの食品売場だって同じだろう?」と思う方もいるかもしれない。価格や品揃えなんて、実は大した差ではないのかもしれないけれど、あまりにも駐車場が広すぎて、さらに店内も広すぎて、売場にたどり着くまで、延々と歩かされる。それだけでグッタリ。「1食分だけの食材を買いたい」のに、そんな店に行こうとは思わない。これも実際に体験してみて、ようやくわかったことでした。

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イオンの食品売場は結果的に、コンビニ、SMからデパートまで、あらゆる小売をライバルとしてしまった。SMを意識したら、デパートのイメージが損なわれ、デパートのイメージをメインに据えると、コンビニユーザーは離れる。なにもかも巨大すぎるがゆえの悩みといえましょう。

食品売場を別ブランドに

では具体的に、どうすればイオンは再生できるのか。
何かを変えなければいけないわけですが、「食品売場」に絞って考えると、さしあたっては別ブランドの店名にすべきではないかと。

イオンモールの中に入っているイオン。

これでは建物の巨艦イメージが先行して、大雑把な印象だけしか残らない。

食品売場は、マックスバリュ、もしくは買収したマルエツ、カスミなどの店名に変更することが考えられる。高級イメージはイオンの客層に合わない。安くていいものを売るイメージを徹底する。
そのためには、GMSとしてのイオンはあきらめないといけない。好調セブンイレブンの足を引っ張るイトーヨーカドーと同じく、GMSという業態そのものが岐路に立たされている。

明暗くっきり:セブン&アイとイオン、流通2強時代はまだ続くのか? (1/2) - ITmedia ビジネスオンライン

衣料品売場はイオンのままとするか、別ブランドを立てるかは今後の検討課題。ちなみに、セブン&アイが威信をかけてオープンした、武蔵小杉グランツリーは、食品売場は「イトーヨーカドー」、その上の衣料品は「西武・そごう」にまかせている。

2F | フロアガイド | グランツリー武蔵小杉 - GRAND TREE MUSASHIKOSUGI -
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テナントの入れ替えは、考え方によっては簡単なこと。それは小手先の変化にすぎない。イオンが今しなければいけないのは、自社ブランドの再構築という大規模な手術。セブン&アイが、セブンイレブンという金のなる木がある一方、イオンにはそれがない。より緊急の対応が迫られている。

5年後、イオンはどんな姿となっているのでしょうか。その時イオンというブランドは残っているのでしょうか。

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