プロパガンダとしてのStar Spangled Banner

Promotionの授業でやっていること

授業でやっていることを小出しにしていこうかと。
今回はプロモーション関連の授業でやっていることから。以前、別の観点から書きましたが、今回は肝心のところに焦点を当てて。

4Pの1つ、「Promotion」。最近では「Communication」に置き換えられることもありますが、テレビ広告に対する費用が、以前ダントツ首位の状況では、一方的に浴びせかけられるPromotionを、まだまだ無視することはできない。自ずと、その危うさを教えることになります。

 

すべての国歌独唱はホイットニーから始まった

そういっても全く過言ではないのが、1991年1月27日、スーパーボウルにおけるホイットニー・ヒューストンの伝説の国歌独唱。

その後、カッコよく国歌を独唱する流れは、すべてここから始まりました。

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マライア・キャリーとビヨンセも

YouTubeの動画を検索すると、前記ホイットニー・ヒューストンに、マライア・キャリー、ビヨンセのスーパーボウルにおける独唱を加え、「3DIVA」(3人の歌姫)として編集されているものもあります。ここでは別々に紹介いたします。


いずれ劣らぬ歌唱力ではありますが、いかんせんホイットニー・ヒューストンの格が違いすぎる。ただ、問題はそこではない。

 

挿入される国家の思惑

3人が国歌を歌っている際の映像をキャプチャいたしますと、こんな感じになります。

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滑空する戦闘機

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ボロボロの星条旗は何?

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バグダッドの兵士にヘリコプター

アメリカ国歌は「星条旗」ですから、旗の画像が差し込まれることには意味がある。でも、バグダッドと同時中継する意味は?

 

国家のプロパガンダとしての国歌

ホイットニー・ヒューストンのスーパーボウルは1991年でしたが、マライア・キャリーは2002年でした。ビヨンセは2004年。時系列的にはこういうことになります。

  • ホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)
    1991年1月27日 スーパーボウル
    (1991年1月17日湾岸戦争開戦)
  • マライア・キャリー(Mariah Carey)
    2002年2月3日 スーパーボウル
    (2001年9月11日NYテロ)
  • ビヨンセ(Beyonce)
    2004年2月1日 スーパーボウル
    (2003年12月13日 イラクフセイン大統領拘束)

国家が戦争状態に突入しようという時に、国民の半数近くが視聴するスポーツイベントがある。利用しないはずがありません。ましてや国歌の歌詞に、

And the rockets' red glare, the bombs bursting in air,
Gave proof through the night that our flag was still there.
(砲弾が赤く光を放ち宙で炸裂する中、我等の旗は夜通し翻っていた)
The Star-Spangled Banner (アメリカ国歌) - 歌詞&和訳より

なんて部分があるのですから、日本人の感覚とはかなり異なる。ホイットニーとマライア・キャリーの国歌独唱は、「これからUSAは戦うぞ」という意思が見え隠れしている。

そして、結果的に大量破壊兵器はなかったものの、「フセイン拘束バンザイ」みたいなムードにあふれていたビヨンセの時には、兵士たちもどこかリラックス気味。差し込まれるのが戦闘機でなく、ヘリコプターというのも、「戦い終えて、さあ帰ろう」というイメージにつながります。

この3回のスーパーボウルが行われたのは、今さらいうまでもないパパブッシュ、息子ブッシュがそれぞれ大統領だった時のこと。つまり共和党政権。だからなのか、偶然なのか、それは定かではありません。
でも視聴率が50%に迫る全米最高の番組に、こうしてありありとわかるプロパガンダ。宣伝はいつの時代も危うさを秘めています。

中韓では反日教育が行われ、日本叩きが常態化しつつありますが、かくいう日本も大阪市長がどなたかとヘイトスピーチに関し、お下品なトークバトルを繰り広げている。イスラム国の過激思想に刺激され、変なことにならなければいいのですが。

だからこそ、われわれ国民はマーケティングの怖さ、プロモーションの怖さをしっかりと理解し、対峙せねばならない。
その気になれば、国家が国民を洗脳することなどたやすい。演説を計算ずくでやっていたヒトラーは、政治家でも軍人でもなく、ロックスターのように見える。だから、ナチス第三帝国時代のドイツ国民はあれだけ熱狂してしまった。

70年後のわれわれが、ゲッベルスらの仕掛けにはまることはないと保証できる人は、誰一人おりません。国家のプロモーションは、それだけ注意しなければならないのです。

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      2017/02/02

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