大学授業3.0のために

ソニーの電子ノート

ソニーとして、久しぶりに躍動する感があるニュースを見たような。元信者としては、密かに嬉しい。

ソニー、大学に「電子ノート」 教材・テスト無線配信、授業丸ごとデジタル化 :日本経済新聞(有料会員限定)

「電子ノート」の価格が1台9万8000円という設定に、思わず苦笑いしてしまいますが(しかもシステム費は別途!)、お国相手で補助金が出る商売なら、これでもOKか。税金の無駄遣いと指弾されないように注意してください。

早稲田、法政、立命館で実証実験をしたようですが、それについて詳しいことは書かれていない。だから、学生や教員の反応がどうだったのかわからない。
ただ、下記の文章を読むと、今ひとつわかっていないというか……。

手書きというアナログの良さを生かしつつ、教材のデジタル化で新しい授業スタイルを提案。数年内をめどに授業やゼミ等での採用大学数で200校を目指す。

授業のデジタル化は、「手書きしないと勉強にならない」という呪縛を振り切らないと意味がない。これは教員側の問題だけでなく、学生・生徒もそう。手を動かして脳に記憶させるという手順にこだわっていては、欧米についていくことなどできません。

 

Evernoteでいいのでは?

システムとしては、品川女子学院がEvernoteを導入して先駆的に取り組んでいることと、さほど変わらないように見えます。

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というより、端末を制限しないEvernoteであれば、単なるデジタル化にとどまらず、いつでもどこでも学生は学習でき、かつ教員とコミュニケーションできる。

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もちろん、ことは1つのゼミ、クラスにとどまらず、学内の他ゼミ、そして他大学、それも海外の大学とでも、あらゆることをあらゆる時に共有しあえる。そういう「大学授業3.0」を目指さないと意味がない。

ハードを1社に絞ったデジタル化は、今の時代にそぐわない。ソニーの電子ノートに書き込んだ内容を、すべての端末から閲覧できるのでしょうか。まさか「メモリースティック」みたいなことやってませんよね?

ただ、問題はそれだけではない。

 

若者のキーボードアレルギー

うちのゼミ生にも、先日Evernoteを紹介し、なんとか使わせようと目論んでいるのですが、なかなかそうもいかなず歯痒い思いをしております。

使いこなせない理由として、「難しくて使いこなせない」という意見がある。難しいといっても、Evernoteの操作は非常にシンプル。問題はそこではなく、障壁となっているのはパソコンとの連係。

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すべてのゼミ生が、自宅に個人専用パソコンを持っていればよいのですが、そういうわけにもいかない。ましてやすべてがスマホで完結できてしまうから、パソコンスキルはなかなか上がらない。
ITリテラシーのレベル、具体的にはキーボードとマウスを使いこなすレベルは、10年前に比べて、30%くらい落ちている気がします(実感値)。

また、パソコンスキルは、在籍した高校のIT関連授業に対する取り組み具合いにもよる。だから学生によってレベル差がある。
10年前ならキーボード入力練習ソフトを、学生が競い合っておりましたが、今はそんな話も聞かない。両手を使わないと操作できないマウス&キーボードなど、フリック入力の前には、前時代的な産物にしか見えないのかも。

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タブレット型端末の欠点は、文字入力がやりにくいこと。iPadの入力はいまだ慣れません。いずれは、こういったバーチャルキーボードを使うようになるのかもしれませんが、スピード重視の利用場面ではまだまだでしょう。

 

授業のデジタル化にはパソコンが必須

ここ数年のうちに、学校教育のデジタル化が進むことは確実。政府はこの分野に、今年度から4年で総額6712億円の予算を投入します。

その内容が、アナログをデジタル変換しただけでは愚の骨頂ですが、マウス&キーボードのパソコンをいかに使いこなすかということは、ぜひとも忘れないでいただきたいこと。

タブレットを通学カバンと置き換えるなら、
パソコンは自分専用の学習室。

いつでもどこでも学習できる時代だからこそ、自分専用の勉強部屋は必要。勉強部屋を持たなくてよいとは、誰も思わないでしょう?

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つまりソニーは電子ノートだけでなく、パソコンもセット販売すればいいじゃないということです。

えっ!?

 

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