道具の使いやすさが美しい仕事となる

江口寿史を復活させた道具

先日書いたこのエントリに少々補足。

漫画家江口寿史の語る、しなやかさを保つ素振り

漫画家江口寿史が、自らの絵を「硬くなった」と評し、昔のタッチを取り戻すために、雑誌などにある写真から気に入ったものを5分でスケッチしてるよというもの。絵を描く方だけでなく、仕事を長く続けている方には、かなり共通する部分があるということで紹介いたしました。

どうです、この絵なんて。センスのない自分には神技にしか思えません。

そんな彼の「5分スケッチ」を取り戻すきっかけとなったのは、三菱鉛筆の「uni-ball Signo 0.38」という、コンビニでも売っているペンだった。 

このなんてことないペンが偉大な漫画家を「復活」させたといったら大げさか。 ただ、この「uni-ball Signo 0.38」は2種類あって、江口寿史先生がお使いなのはノック式。 

 

uni-ball Signo 0.38 ノック式

キャップ式ではなく、ノック式であることが重要。買ってまいりました(笑)。両方(笑)。

14040501

上が江口先生ご推奨のノック式。下がキャップ式。当たり前ですけど、ノック式はペンを手に取って、すぐにカチッとやればペン先が出てくる。片手でとりかかることができる。

ところがキャップ式だと、片手ではなかなか難しい(できないことはないが)。右利きの方なら、左手でキャップをはずす必要がある。

描き味については、江口先生は「0.38mmが合っている」と語っている。「これでなければダメ」ということではなく、自分に合ったペン先があるでしょうとも。

「ノック式でないとダメ」とも語っていないので、おそらく「キャップ式が合うならそれもよし」とされるのではないかと思います。
ただ、この手順がないことが、漫画家江口寿史の「素振り」を復活させた。キャップをはずすだけのことかもしれない。ただそれは、数十年ぶりに大きな動きをしようとする人間にとって、無視できない大きな動作だったといえます。

 

道具の使いやすさは美しい仕事となる

「鬼と呼ばれた宮大工」として有名な西岡常一。もう亡くなって何年もたちますが、かつてNHKで特集された映像が映画にもなりました。彼の名言がtwitterのbotにもなっていて、その中にこんなものがあります。


「いい道具を使え」ということを暗にわからせるために、親方よりも上等の道具を揃えさせる。そうした道具を使うことにより、仕事も美しいものとなる。


私の仕事を支えるのはこのキーボードか。

14040503

ELECOMのキーボード。研究室も自宅も全部これ。タッチの深さ、柔らかさがちょうどいい。カタカタ音が心地よい。このキーボードに指が完全に慣れてしまっているため、ノーパソのキーボードをたまに使うと、非常に使いにくい。美しくありません。
もしこれが別のキーボードだったら、今こんな文章を書くのも億劫になる。というより、書こうと思わない。そういうものでしょう。

江口寿史先生の「uni-ball Signo 0.38 ノック式」。美しい仕事のために、自分に合った道具を用意する。仕事は精神論だけでなく、技術論でも語られてしかるべき事例だと思います。

14040502

Google AdSense2

Google AdSense

   

 - 日記 , , , , , ,