エルトゥールル号遭難事件とトルコ航空特別機
前回のことがあるだけに、さすがに体調が心配になる安倍首相。突然トルコに再び訪問されておりました。
原発のこととか、ビジネスが念頭にあるのは国の代表として、ある意味では当然として(脱原発とかそういうことは置いといて)、日本の首相として、おそらく初めて、エルトゥールル号事件とトルコ航空特別機の件を公式に行事として組み入れていただいたことに感謝です。
近々映画にもなるようですが、これはぜひとも期待したいところ。
エルトゥールル号事件と、それから100年近くたった後の、イラン・イラク戦争時の話は、こちらにまとめられております。
トルコの時代「エルトゥールル号の遭難事件」
トルコの時代「テヘランに孤立した日本人を救出したトルコ航空」
100年以上前でなくとも今でも、嵐の晩、突如見も知らぬずぶ濡れの外国人が、家の戸を叩いたとして、果たしてこういう対応ができるのかどうか。大島村(現串本町)の方々の対応に尊敬の念を抱かざるを得ません。
そして、それから100年近くたってから、イランからの国外退去を求められた日本人が瀬戸際まで追い詰められた時、当時の大使が、在イランのトルコ大使に助けをもとめたところ、
わかりました。ただちに本国に求め、救援機を派遣させましょう。トルコ人ならだれもが、エルトゥールルの遭難の際に受けた恩義を知っています。ご恩返しをさせていただきましょうとも。
と快諾された。
トルコ航空機が飛び立ったのは、フセインが設けたタイムリミットのわずか1時間15分前だった。
安倍首相は今回、エルトゥールル号の乗組員のご遺族だけでなく、この時のトルコ航空関係者も招待したとか。日本として、もっと早くすべきことだったことが、ようやく行われたのに感謝です。
五輪招致では猪瀬知事の発言から、ちょっとモヤっとした関係になりそうでしたが、災い転じて福となす、100年を超える友情はビクともしなかった。遠いけれど近い国。そして、これから30年後、日本とともに世界の覇権を握っているとの予測もあるトルコ。
今回確認しあった友好に限らず、互いにどのような発展をしていくのか、十分注目に値します。